DPO (Display Power Optimizer)

DPOテクノロジーが動的にモバイル機器のディスプレイ電力消費を低減します

スマートフォン/タブレット利用者が抱える不満の一つはバッテリーの連続使用時間でしょう。様々な満足度調査の結果から見ても明らかですが、利用者はデバイスのバッテリーがすぐにきれてしまう事に不満を持っています。製造メーカーはバッテリー容量を年々増やしてはいますが、ホスト・システムの要求する電力の増大はその成長を上回っています。

モバイル機器の部品の中でも最も多くの電力を消費するのがディスプレイです。ディスプレイは平均してシステムパワー・リソースの50%を消費しますし、ディスプレイの解像度やサイズが大きくなるにつれ消費する電力も増えます。ディスプレイの電力消費量は輝度と大きな関係があり、輝度を上げれば映像をはっきりと見せる事が出来ますがより多くの電力を消費することになります。

ディスプレイの電力消費を低減するための様々な方法が考え出されました。例えば、オート・ブライトネス機能はほとんどのモバイル製品に備わっている一般的な節電機能です。この方法は、明るい環境光の中ではディスプレイの輝度を上げるなど環境光にあわせて輝度を調節します。オート・ブライトネス機能は省電力化には有効ですが、ユーザー・エクスペリエンスを損なってしまいます。この方法ではディスプレイの明るさを全体的に一様に調節するので、その結果ディスプレイのコントラスト比を下げてしまい画像の詳細を欠いてしまいます。その他の節電方法としてCABC (Content Adaptive Brightness/Backlight Control)がありますが、この方法も明るさを全体的に調節するために詳細を欠いてしまいます。

クイックロジックのDPO (Display Power Optimizer)は、ユーザー・エクスペリエンスを損なうこと無く最大50%もバッテリー連続使用時間を延長します。DPOは、クイックロジックのVEEテクノロジーと供にご利用いただけます。ピクセル単位/フレーム単位で集められた情報をもとに、VEEは各ピクセルのコントラスト比、ダイナミックレンジ、カラー特性を調整し、一方で、DPOはディスプレイ輝度を調整します。ディスプレイの輝度を下げる事でシステム電力消費を節約することが出来ます。ディスプレイ輝度を大幅に下げてもなお、VEEによる画像補正で優れた視聴体験を提供し画面の視認性を向上させることができます。

ディスプレイ輝度をどの程度まで下げるかの判断は、OEMの裁量にゆだねられます。もし、省電力化が最優先課題ならばDPO機能を重視し画面の輝度を大幅に下げる事が可能です。低輝度のディスプレイ上でもVEEによる画像補正で優れた画像を映す事が可能です。一方、どのような環境光の中でも最良の視覚体験を実現したい場合は、VEE機能を重視しDPOの動作は省電力設計が課題の場合と比べて抑えめに設定する事が出来ます。 しかし、VEE機能重視の設計の場合でも二桁台の電力消費の改善が見られます。(下表を参照)

DPOの持つもう一つのユニークな特長はIBC (Intelligent Brightness Control)です。この機能は、スマートフォンで見る映像やストリーミング・ビデオなどのようなコントラストやダイナミックレンジが低いコンテンツを映す場合に、高いユーザー・エクスペリエンスを維持しつつ、ディスプレイの視認性に悪影響を与えることなくディスプレイ輝度を調整して、さらに10%程の消費電力の低減を実現します。

DPOは様々な製品に採用されてきました。表1はDPOを使う事で、どれだけバッテリーの連続使用時間の改善が見られたかをOEMからのデータをもとに表しています。


画面
サイズ
輝度レベル
DPOなし
消費電力
DPOなし
重視した
機能
輝度レベル
DPOあり
消費電力
DPOあり
消費電力の差 バッテリー
寿命の
改善率
タブレット 10.1"LCD 80% 4.53W

VEEとDPO

30% 2.97W 1.56W 34%
タブレット 7"LCD 90% 2.42W DPO 30% 1.42W 1.00W 41%
スマート
フォン
4"OLED 100% 1.68W VEE 33% 1.4W 0.28W 17%
注: 表1はIBCによる電力消費の違いは考慮されていません。
表1

DPOは、ArcticLink II VXArcticLink III VX の両プラットフォームでご利用できます。